旅のエッセイシリーズ
〜台湾編〜


夏休みの旅のエッセイを。

行き先は台湾です。ほとんど無趣味な私ですが、唯一の趣味が旅です。

お金がなくても仕事が忙しくても、旅には出ます。仕事ほったらかして。

将来は、9ヶ月仕事して、3ヶ月は海外で暮らすのが夢です。
そんなこと無理だという声が飛んできそうですが、夢は見なければ始まりません。
サラリーマンと違って、3ヶ月いなかったからといって、机がなくなる心配もありません。
そんなもの最初からありませんものねー。いいですよー、フリーランサーは。


空港で
台湾には中華航空で行ったので、出発は羽田国際空港です。ご存知ですか?
羽田国際空港。行ってみなければ、分からない、想像もつかない、信じられないでしょう。
あれは、はっきり言って掘っ建て小屋。沖縄の離島の空港は、何十倍立派。大島の船着き場のほうがはるかにマシ。
石原都知事が地方の立派な道路を見て、あーだ、こーだ言いたくなる気持ち、分かりますです。
それから、中華航空のパイロットの操縦ちょっとすごいです。
まるでジェットコースターなみのスリルとサスペンス。私、昔、グライダーに乗っていたことがあるので
、飛行機の操縦には少しうるさいです。
特に着陸で腕の差が出るのですが、中華航空のパイロットがうまく着陸すると拍手したくなりますもんね。
トレーニング時間を短くして、料金を安くしているのでしょうか。
いくらなんでもこんなローコストオペレーションはまずいでしょう!

食の国

旅に出て、その街につくと、私が最初にすることは、ターミナル駅の食堂のメニュー見本のチェックです。
なぜだか知りませんが、ターミナル駅の食堂がおいしそうな雰囲気のところは、どこに行ってもおいしいものに巡り会えます。そして、食べ物のおいしい街は元気です。
これは考えてみると、当たり前かもしれません。
食べ物がおいしい街は、食堂の企業努力がされている証拠。その元気は他の産業にも共通しているということでしょう。
店頭をおいしそうに見えるように飾ることひとつが、立派なマーケティングですからね。
台湾は、屋台がおいしいと言われます。ただし、やはり最初は抵抗のあるもの。
台湾のねらい目は、駅やデパートのフードコートです。どこに行っても、フードコートは大人気。
大勢の人が、お盆を持って空席を探して、うろうろしています。

メニューは、いわゆる台湾料理から日本のすし屋、コーヒースタンドまでなんでもありです。
ところで、最近は日本のシャブシャブが流行っているようでした。
日本では、シャブシャブは冬の食べ物なのに、台湾では暑い中、みんな競ってシャブシャブを食べているのが印象的でした。

外資系ストア

少しは、みやげ話をと思い、外資系ストアにも行きました。フランス系のCurrefour(カリフォー)と日本の三越です。
Currefourはいわゆる倉庫型のディスカウントストアです。
場所は汐止、台北市の郊外。何もなかったところに立派なビルが立ち並び、ちょうど新横浜というところでしょうか。
Currefourは台湾にはかなり出店していて、全土に約20店ほどありました。
台湾以外では、赤道直下の東南アジアを中心に進出しており、北米ではメキシコにぽつんと一店あったのが印象的でした。
ガラス張りの立派な雑居・オフィスビル(4棟つづき)の地下2階、3階を占めており、1フロアが約7,000uという広さです。
地下3階から入り、地下2階だけにレジがあります。
家電、インテリア用品、台所用品、スポーツ用品、衣料品、ペット用品、文房具、食料品、化粧品と
ちょうどヨーカ堂あたりの品揃えでしょうか。

印象的だったのは、家電、食料品のサイズが大きく、家のサイズが日本よりはるかに大きいと想像できました。
また、通路が4メートルほどもあり、そこをインラインスケートで走り回っている店員がいました。
それから、惣菜が実に充実していました。豚の皮の酢の物のようなもの、固トーフの煮物のようなもの
数十種類もあり見ていてあきません。もちろん、買って帰りましたが、お味も抜群でした。
それから、ドリアンの切り身(?)を見たのはここだけでした。





三越には二個所行きましたが、驚きました。台湾の三越には若者のお客がわんさかいるのです。
日本ではついぞ見かけない光景です。
おまけに、ある朝などチケットでも売っているのか、三越の前に、若者の長い列が!!わーお。

台湾は東南アジアの中でも経済成長率の高い国で、一見、日本の街と見違えるほど発展しています。
ところが、百貨店の華やかさが、まだ生きているのを見ると、とてもなつかしい感じがします。
小さい頃にデパートに連れて行って貰った頃のわくわくドキドキを思い出します。

品揃えは、家電があり、若い女性向けの少女館というフロアがあり、
カジュアルウェアやキャラクター商品があるところなど、ちょうどファッションビルと丸井が一緒になったような雰囲気です。

日本の三越や他の百貨店を考えると、ここの国の百貨店は幸せだと思えます。
百貨店という業態が合う時代があるのを実感します。

とまあ、こんな感じで旅を続けたのですが、ほとんど、大雨にたたられた毎日でした。
淡水という江ノ島のような観光地でも大雨に降られました。
屋台で雨宿りしながら食べた100円ほどの魚丸湯(つみれの入ったスープ)のおいしかったこと。
100円で幸せの感じられる国は、豊かな国だとしみじみ感じました。
故宮博物館でお茶の押し売りタクシーに遭った後だったので、余計に。
いい経験も、悪い経験も終われば旅のいい思い出です。だから、旅は止められません!!